インピタスをどうやって検証するか

どうも、まだモンク86の雑魚です。皮算用ということで。

  • インピタス (モンクLv88 使用間隔:5分 効果時間:3分)

近接攻撃が連続してヒットすると、攻撃力、クリティカル率アップ。

≪2010.12.7 バージョンアップ≫

攻撃力は1発ごとに+2され、割合で攻撃力が上昇するアビ等の影響は、インピタスによるものの加算後に計算されるらしい。
ならば、クリティカル率はどうか?
攻撃力同様、1発ヒットごとに、一定値がクリティカル率に加算される、と仮定する。
インピタス実行前のクリティカル率をCb、インピタスにより1発ヒットで増加するクリティカル率をCiとすると、n回連続ヒット後のクリティカル率Cnは、

C_n = C_b + n\cdot C_i

となる。
インピタス効果時間に限り、十分に多い回数攻撃を行って得られた平均クリティカル率をCaとする。言い換えれば、Caは、「前後の状況は定かではないが、インピタス効果時間中のある攻撃の際、クリティカルする確率」である。このとき、Caは、

C_a = C_b + C_i \sum_{n=0}^\infty n p_n

となる。ここで、pnはそのときまでにn回連続ヒットしている確率である。
pnを具体的に考える。「そのときまでにn回連続ヒット」とは、「n+1回前がミスであり、その後n回連続ヒット」ということだから、命中率をAとすると、次のように表せる。

p_n = (1-A)A^n

従って、

C_a = C_b + C_i (1-A) \sum_{n=0}^\infty n A^n

である。
\sum_{n=0}^\infty n A^nをどうするか。
Σの中身は、

\lim_{n\rightarrow\infty}n A^n
 = \lim_{n\rightarrow\infty}\frac{n}{A^{-n}}
 = \lim_{n\rightarrow\infty}\frac{1}{-A^{-n}\ln A}
 = \lim_{n\rightarrow\infty}-\frac{1}{\ln A}A^n
 = -\infty

なので(おそらく)発散する。発散する場合はロピタルの定理では元の極限値はわからないのだが。
数列の中には、部分和は発散するにも関わらず、解析接続とやらで何とかすれば収束するとみなせるものもあるという。例えばこれ→1+2+3+4+… - Wikipedia。でもよくわからない。
わからないが、この論法を借りると、次のようになるだろう。
収束する無限等比級数の和は計算できる。
\sum_{n=0}^\infty A^n = \frac{1}{1-A}
両辺をAで微分する。
\sum_{n=0}^\infty nA^{n-1} = \frac{1}{(1-A)^2}
両辺にAをかける。
\sum_{n=0}^\infty nA^n = \frac{A}{(1-A)^2}
ほしいモノが求められた。これを使うと、

C_a = C_b + \frac{A}{1-A} C_i

となる。A=0.95なら、

C_a = C_b + 19 C_i

である。
再度書くけれども、この計算はかなり怪しい。解析学に詳しい方がいればどうにかしてもらいたい。






非常に怪しげながら得られたこの式だが、この計算では次のことが考慮されていない。

  • インピタスの効果時間は3分間のみである
    • インピタス効果切れとともに連続ヒット数リセット
    • 無限回連続ヒットはあり得ない
  • クリティカル率は100%を超えないのでそもそも単純な無限級数にはならない
  • 同じターン内の攻撃はターン開始時のクリティカル率で計算されているかもしれない
    • その場合、ターン内の2hit目以降は低めに計算されることになる

ということで、インピタス効果時間中に限ってクリティカル率を集計したとしても、実際のCaはこれを下回ると思う。もちろん統計上の誤差もある。
計算する場合はCaを計ってCiを推測するので、Ciの下限を示すことになると思う。
今モンクスレで言われているように、ここでのCi=1%だとすると、効果時間中上限19%の上昇。3分/5分の割合や、上述の理由による減少を考慮しても、リキャごとに使えば全体としてクリティカル率を10%程度は上げてくれそう。
http://yy28.60.kg/test/read.cgi/ff11jobjobplus/1289998946/770にあるように、Cb=18%、Ca=38%という数値を使用するなら、Ciは確かに1%以上はありそうである。

追記(2010/12/10)

よく考えたら命中率Aは0.05〜0.95の間なんだから\sum_{n=0}^\infty A^n = \frac{1}{1-A}は必ず成り立つし、以降の変形も問題ないから正しそうだな。